遺贈寄付という新たな地域貢献
~エピソード~
長谷川よ志江様と小牧市社会福祉協議会との出会いは50年ほど前に遡ります。
長谷川様は日本民踊研究会の師範として「民踊豊芽会(とよめかい)」を立ち上げられ、昭和47年4月からはボランティア活動として老人ホームや地域での盆踊り大会での活動、善意のつどいでの餅つき、ボランティア連絡会の役員など多岐にわたり、地域福祉の推進に大きく貢献されました。
晩年は体調を崩されましたが、その時にも社会福祉協議会のケアマネジャーやヘルパーを利用されています。
こうしたご縁から遺贈いただいた住まいでしたが、母屋も離れも建築から70年ほどたっており、建物の老朽化やバリアフリーではないなどのこともあり、現状のまま家屋を利用することは難しいため、全面的に建て替えることとしました。
この建物は、寄贈者の長谷川よ志江様のご遺言のとおり、「多くの人たちが集える場」とするため、社会福祉協議会では職員でプロジェクトチームを組織し、長谷川様のご遺志に基づき地元北外山区の皆さまなど、地域の皆さまのご意見もいただきながら1年かけて活用方法について検討してきました。
CONCEPT
~とよめサロンの活用~
この建物には4つの機能があります。
1つ目は『地域のつどいの場』です。
ここではフリースペースを活用してサロン活動など、子どもから高齢者までどなたでも集まれる地域の居場所づくりができます。
2つ目は『身近な相談の場』です。
相談室には社会福祉協議会の職員が常駐しますので、生活や介護の困りごとなど、いつでも気軽に相談ができ、適切な関係機関につなげることができます。
3つ目は『健康増進の場』です。
トレーニングルームには高齢の方でもご利用いただけるトレーニング器具を設置していますので、ご自由に使っていただき、いつまでも元気に過ごしていただけるよう
体力づくりに取り組んでいただけます。
4つ目は『食卓を囲める場』です。
調理室を使って子ども食堂や、地域のつながりづくりの会食会など、多世代の皆さんの交流の場をつくっていただくことができます。
この建物の近くには、「ふらっとみなみ」や「北外山会館」があり、地域活動が大変盛んな地域です。
私どもは、こうした施設と連携し、地域の皆様に末永く愛される施設になるよう努めてまいります。
長谷川 よ志江 様 経歴
【芸名:長谷川 豊芽】
略 歴
・日本民踊研究会会長:島田豊年氏に師事。昭和45年に師範となり「豊芽」と認定。自宅の車庫で近所の方々に民踊を指導し始める。
・昭和47年4月に「民踊豊芽会」としてボランティア登録。民踊による施設慰問、善意のつどいでの餅つき奉仕を行う。
・昭和50年頃から豊芽会主催の盆踊り大会を開催。